
鎌倉のシンボルである鶴岡八幡宮へお参りに行く際、本宮でお祈りして満足して帰っていませんか。実は、あの有名な大石段を上りきったすぐ横に、知る人ぞ知る強力なパワースポットがあるんです。
それが「丸山稲荷社」です。丸山稲荷社のご利益といえば商売繁盛が有名ですが、実はそれだけではありません。この場所は、少し怖いといった噂やスピリチュアルな体験談も耳にしますが、実際には赤い鳥居が連なる幻想的で清々しい空間が広がっています。
本宮よりも古い歴史を持つこの神社が、なぜ多くの人々に崇敬されているのか、その理由や具体的な場所、そして階段の雰囲気について、私の実体験を交えてご紹介します。
- 商売繁盛や災難除けなど丸山稲荷社特有のご利益
- 神使の狐がくわえている物から読み解く運気アップの秘訣
- 初午祭や火焚祭など特にパワーが高まる参拝時期
- 鶴岡八幡宮の境内における正確な場所と効率的な巡り方
鶴岡八幡宮にある丸山稲荷社のご利益と由緒
鶴岡八幡宮の境内に足を踏み入れると、どうしても正面の大きな本宮に目を奪われがちですよね。でも、ちょっと待ってください。
実は、その本宮のすぐ西側にある小高い丘の上に、もっと深い歴史と強力なパワーを秘めたお社が鎮座しているんです。それが丸山稲荷社です。ここでは、なぜこの稲荷社が「最強」とも囁かれるのか、その由緒と具体的なご利益について掘り下げてみたいと思います。
商売繁盛や五穀豊穣を願う地主神の力

丸山稲荷社を語る上で絶対に外せないのが、ここが「地主神(じぬしがみ)」であるという点です。これはどういうことかというと、源頼朝公が1191年に鶴岡八幡宮をこの地に造営するよりもずっと前から、この土地を守り続けてきた神様だということなんです。
つまり、後から来た八幡様よりも先輩にあたる神様なんですね。古来より、その土地にもともと居る神様というのは、土地固有のエネルギーを掌握しているため、非常に力が強いと言われています。
ここがポイント
丸山稲荷社は単なる末社ではなく、鶴岡八幡宮の土台となる土地そのものを守る、根源的なパワーを持った存在です。
ご祭神は「倉稲魂神(うかのみたまのかみ)」で、もともとは五穀豊穣、つまり食べ物に困らないようにしてくれる農業の神様です。それが時代とともに、産業全体の発展や商売繁盛のご利益へと拡大していきました。
実際に現地に行くと分かりますが、社殿の周りには「奉納」と書かれた赤いのぼり旗がびっしりと立ち並んでいます。これは、多くの経営者や自営業の方がそのご利益を実感し、感謝の印として奉納したものなんですよ。
境内最古の重要文化財が伝える強運
私が丸山稲荷社を強くおすすめするもう一つの理由、それは「物理的な強運」が証明されているからです。実は、現在建っている丸山稲荷社の社殿は、室町時代(1336年~1573年)に建てられたもの。
これは、鶴岡八幡宮の境内に現存する建物の中で間違いなく一番古い建造物なんです。鎌倉という土地は、歴史の中で幾多の戦乱や震災に見舞われてきました。それなのに、この小さなお社だけは倒壊も焼失もせず、数百年もの間、ずっとこの丘の上に立ち続けているのです。
ご利益メモ
数々の災難を生き延びてきたという事実から、「災難除け」「延命」「強運」のパワースポットとしても信仰されています。
国の重要文化財にも指定されているこの社殿を前にすると、「絶対に生き残る」「何があっても倒れない」という、ものすごい底力を感じずにはいられません。ビジネスや人生の荒波を乗り越えたいとき、これほど心強い味方はいないのではないでしょうか。
神使の狐がくわえる物の意味と役割
稲荷神社といえばキツネ(狛狐)さんですが、丸山稲荷社のキツネさんたちをじっくり観察したことはありますか?ただ座っているだけではなく、彼らは口に「あるもの」をくわえています。これは神様からのメッセージなんですよ。
| くわえている物 | 象徴する意味・ご利益 |
|---|---|
| 稲穂(いなほ) | 五穀豊穣のシンボル。食べることに困らない、豊かな実りを表します。 |
| 巻物(まきもの) | 知恵や知識の象徴。商売の成功に必要な戦略や、学業成就を意味します。 |
| 鍵(かぎ) | 稲荷大神の宝蔵を開く鍵、または神様の御霊そのものを表すと言われます。 |
| 宝珠(ほうじゅ) | 霊徳の象徴。意のままに願いを叶える力を持つとされています。 |
参拝する際は、ぜひキツネさんが何をくわえているかチェックしてみてください。「今回は知恵を借りたいから巻物のキツネさんによくお願いしよう」といったように、自分の願いに合わせて意識を向けることで、参拝の密度がぐっと濃くなる気がします。
丸山稲荷社は怖い?スピリチュアルな真実
ネットで「丸山稲荷社」と検索すると、「怖い」とか「行ってはいけない」といった関連キーワードが出てきて不安になった方もいるかもしれません。稲荷神社全体に言えることですが、その力が強大であるぶん、畏怖の念を持たれやすい傾向があります。
でも、安心してください。私が実際に訪れた印象は、「怖い」どころか「驚くほど清浄」でした。鶴岡八幡宮という日本を代表する神社の境内にあり、常に手入れが行き届いています。鬱蒼として薄暗い雰囲気は全くなく、重要文化財の社殿は威厳がありながらも温かみを感じます。
スピリチュアルな観点からも、ここは多くの人々の「感謝の祈り(のぼり旗)」が集まるポジティブな場所です。礼儀正しく参拝すれば、恐れることは何もありません。むしろ、背筋が伸びるような神聖な空気に触れることで、心のモヤモヤが晴れるような感覚を味わえるはずです。
赤い鳥居が連なる階段の雰囲気
丸山稲荷社へのアプローチもまた魅力的です。本宮に向かって左手の少し奥まった場所に、まるで異世界への入り口のように赤い鳥居が連なっています。京都の伏見稲荷大社を彷彿とさせる、朱色のトンネルです。
ここをくぐりながら階段を上っていく時間は、まさに俗世から神域へと心を切り替えるスイッチになります。「階段がきつそう」と心配される方もいるかもしれませんが、実際は大石段の横から入って5分もかからない程度の距離です。
少し息が弾むくらいのちょうど良い運動量で、上りきった先には静寂が待っています。
注意点
階段は整備されていますが、雨の日などは滑りやすくなることがあります。歩きやすい靴での参拝をおすすめします。

丸山稲荷社のご利益を最大化する参拝ガイド

せっかくお参りするなら、神様のパワーが最も高まるタイミングを狙いたいですよね。丸山稲荷社には、一年の中で「ここぞ!」という特別な日がいくつかあります。また、意外と迷いやすい場所や、御朱印事情についてもまとめておきます。
最も賑わう2月の初午祭で運気を開く
丸山稲荷社が一年で最も華やぎ、エネルギーに満ち溢れるのが2月の「初午祭(はつうまさい)」です。初午とは、和銅4年(711年)の2月最初の午の日に稲荷大神が降臨されたという、いわば稲荷神社の誕生日のような日。
この日には、社殿を囲むのぼり旗が新しいものに取り替えられ、おキツネさんたちの赤い前掛けも新調されます。境内が一気に鮮やかな朱色に染まり、見ているだけで元気が湧いてくるんです!
- 開催時期:毎年2月の最初の午の日(日付は年によって変わります)
- 見どころ:鎌倉神楽の奉納や、餅まきなどが行われ、多くの参拝者で賑わいます。
春の始まりにこのお祭りに参加して、「予祝(よしゅく)」として一年の豊作や商売繁盛を願うのは、最高の開運アクションになるはずです。日付は毎年変わるので、1月頃になったら「今年の初午はいつ?」とチェックするのを忘れないでくださいね。
11月の火焚祭で捧げる感謝と鎌倉神楽
2月の初午祭が「願いを込める日」なら、11月8日に行われる「火焚祭(ひたきさい)」は「感謝を伝える日」です。秋の収穫や、一年の商売の成果を神様に報告し、御礼を伝えます。
このお祭りでは、鎌倉時代から伝わる伝統芸能「鎌倉神楽」が奉納されます。焚き上げられる火の暖かさと、笛や太鼓の音色が響き渡る境内の雰囲気は、なんとも言えない幽玄な世界。火には衰えた生命力を再生させる力があるとも言われているので、年末に向けてエネルギーチャージをしたい方にもぴったりです。
本宮西側の小高い丘にある場所とアクセス
広い鶴岡八幡宮の中で、丸山稲荷社の場所がわからずに通り過ぎてしまう方も少なくありません。行き方はとてもシンプルです。
- まず、正面の大石段を上りきり、本宮(上宮)の前に行きます。
- お参りを済ませたら、本宮に向かって左手(西側)に進んでください。
- 少し進むと、赤い鳥居と、上へと続く小さな石段が見えてきます。そこが入り口です。
本宮と同じ高さではなく、そこからさらに小高い丘(丸山)の上にあります。「八幡宮のさらに上」に行く感覚ですね。
丸山稲荷社の御朱印やお守りの授与所
「丸山稲荷社の御朱印やお守りはどこで頂けるの?」という疑問もよく耳にします。丸山稲荷社の社殿自体には、普段は神職の方が常駐していません。
そのため、御朱印やお守りに関しては、基本的に鶴岡八幡宮の社務所(本宮横や石段下の授与所など)で確認する必要があります。時期によっては丸山稲荷社専用の授与品がない場合もありますが、まずは社務所で「丸山稲荷社にお参りしたのですが」と尋ねてみるのが良いでしょう。
旗上弁財天社の縁結びと合わせて巡る
丸山稲荷社で商売繁盛や仕事運を祈願した後は、源氏池に浮かぶ「旗上弁財天社(はたあげべんざいてんしゃ)」にも足を運んでみてはいかがでしょうか。
こちらには、源頼朝公が北条政子の安産を祈願したとされる「政子石(姫石)」があり、縁結びや夫婦円満のパワースポットとして有名です。丸山稲荷社(土・商売)と旗上弁財天社(水・縁結び・芸事)。この二社を巡ることで、仕事もプライベートも充実させるバランスの良い運気が頂けそうな気がしませんか?
丸山稲荷社のご利益を深く知って参拝へ
丸山稲荷社は、鶴岡八幡宮の中でも特に歴史が古く、強力な「地主神」としてこの地を守り続けている特別な場所です。商売繁盛や五穀豊穣のご利益はもちろん、数百年もの間、災害に耐え抜いてきた社殿からは、不滅の強運を感じ取ることができます。
赤い鳥居をくぐり、階段を一歩一歩上るごとに心が整っていく感覚は、現地に行ってみて初めてわかる体験です。次の鎌倉観光では、ぜひ本宮だけでなく、その奥にある丸山稲荷社まで足を延ばして、神様にご挨拶してみてください。きっと、あなた自身の「基礎」を固めるような、力強いパワーを頂けるはずですよ。
情報と地図
| 公式サイト | 丸山稲荷社 |
| 住所 | 神奈川県鎌倉市雪ノ下2丁目1 |
| 営業時間 | 24 時間営業 |
| 料金 | |
| 電話番号 | 0467220315 |
| 駐車場はありますか? | 有料駐車場あり(付近) |
