
都会のど真ん中にあるとは思えないほど静かで美しい根津美術館の庭園ですが、展示は見ずに庭園の散策だけを楽しみたいという方も多いのではないでしょうか。
実は私も最初は、素敵なカフェや庭園の評判を聞いて、お散歩感覚でふらっと立ち寄れるのかなと思っていました。
この記事では、庭園のみの利用ができるのかという疑問をはじめ、気になるランチやカフェの情報、散策にかかる所要時間、そして車椅子でのバリアフリー情報まで、実際に訪れた視点で詳しくご紹介します。
- 庭園のみの利用可否とチケットの仕組み
- 庭園散策やカフェを楽しむための所要時間
- 車椅子でのアクセスとバリアフリーの注意点
- 周辺のおすすめランチと予約のコツ
根津美術館は庭園のみ利用可能?料金や予約を解説
表参道の喧騒を離れて静かな時間を過ごしたい時、根津美術館の庭園はまさに都会のオアシスですよね。ここでは、庭園だけを利用したい場合のルールや、事前に知っておきたい料金システム、予約方法について詳しく解説していきます。
結論として庭園のみのチケットは販売していない
まず、一番気になる疑問からお答えしますね。残念ながら、根津美術館には「庭園のみ」の入場チケットはありません。
庭園や、その中にある人気の「NEZUCAFÉ(ネズカフェ)」を利用するためには、美術館の入館料を支払って入館する必要があります。美術館の建物、展示されている美術品、そして庭園がすべてセットで「ひとつの体験」としてデザインされているからなんです。
「展示は見ないから安くしてほしい」という声も聞かれますが、庭園の維持管理には大変な手間がかかっているため、入館料は美しい景観を守るための協力金と考えると納得できるかもしれません。
「えっ、庭を見るだけで千円以上?」と感じるかもしれませんが、この後ご紹介するように、それだけの価値は十分にある場所ですよ。
入館料や割引制度を知ってお得に入場する
庭園のみのチケットがないなら、できるだけお得に入館したいですよね。根津美術館の入館料は、開催されている展覧会によって少し変わりますが、基本的には以下のようになっています。
| チケット区分 | オンライン日時指定予約 | 当日券(窓口) |
|---|---|---|
| 特別展(一般) | 1,500円 | 1,600円 |
| コレクション展(一般) | 1,300円 | 1,400円 |
| 中学生以下 | 無料 | 無料 |
ここで注目なのが、オンラインで日時指定予約をすると、当日券よりも100円お得になるという点です。スマホから簡単に予約できるので、行く日が決まっているなら事前のWeb予約が断然おすすめです。
ファミリーに朗報! なんと中学生以下は入館無料です。お子様連れで安全な自然の中を散歩したい場合、大人の料金だけで楽しめるので、実はコスパが良いお出かけスポットなんですよ。
また、近隣にお住まいで「季節ごとに庭園を楽しみたい」「カフェを通い詰めたい」という方には、年間パスポートの「NEZUCLUB」が最強です。
年会費は10,000円ですが、なんと同伴者1名も無料になります。二人で年3〜4回行けば元が取れてしまう計算なので、お友達を誘ってカフェに行くのが好きな方には秘密の裏技です。
庭園散策の所要時間はどれくらい必要か

次に、スケジュールの計画に欠かせない所要時間についてです。
純粋に庭園をくるっと一周散策するだけであれば、30分〜40分程度あれば十分回れます。ただ、写真を撮ったり、茶室の外観をじっくり眺めたりしていると、あっという間に時間が過ぎてしまいます。
私のモデルコース ・庭園散策:40分 ・NEZUCAFÉで休憩:40分 ・ショップでお土産選び:10分 合計で1時間半〜2時間くらいを見ておくと、ゆったりとした贅沢な時間を過ごせますよ。
もし美術展示もしっかり鑑賞する場合は、さらにプラス40分〜1時間ほど見積もっておいてくださいね。
車椅子でのアクセスとバリアフリー情報
根津美術館の庭園は、南青山の地形を活かした「谷」のような構造になっています。そのため、園内には石畳や階段、坂道が多くあります。
車椅子での利用は可能ですが、いくつかの注意点があります。
- 移動ルート: 本館からエレベーターで庭園へ降りられます。
- 舗装状況: 主要な園路は舗装されていますが、起伏があるため介助者の方が一緒だと安心です。
- 確認書の提出: 庭園に出る際、安全確認のための「確認書」への記入を求められる場合があります。
私も実際に歩いてみましたが、庭園へは「下り」の一方通行で散策し、帰りはエレベーターを使うルートが楽ちんです。逆に登ろうとすると結構な坂道なので大変かもしれません。
すべてのエリアに行けるわけではありませんが、池の周りやカフェからの眺めなど、車椅子でも十分に四季の美しさを楽しむことができますよ。
混雑を避けるための事前の予約方法
特にカキツバタの咲く5月や紅葉シーズンの11月下旬は、非常に混雑します。チケット売り場に長蛇の列ができることも珍しくありません。
スムーズに入館するためにも、公式サイトからの「日時指定予約」を強くおすすめします。予約画面で空き状況も確認できるので、「行ったけど入れなかった」という悲劇も防げます。
※正確な情報は公式サイトをご確認ください。
根津美術館へ庭園のみ行きたい人のための見どころ
「庭園のみの利用はできないけど、それでも行く価値はあるの?」と迷っているあなたへ。ここからは、入館料を払ってでも体験すべき、根津美術館ならではの魅力をご紹介します。美術品に詳しくなくても大丈夫、むしろ空間そのものを楽しむ場所なんです。
隈研吾建築や茶室などの見どころを巡る
まず、エントランスのアプローチからして別世界です。建築家の隈研吾さんが設計した建物は、竹の垣根に囲まれた長い「路地」のような通路を通って玄関へと向かいます。
この通路を歩くだけで、表参道の賑やかな空気から、静寂な和の世界へと心が切り替わっていくのを感じます。
そして、ロビーに入った瞬間に目に飛び込んでくるのが、一面のガラス壁越しに見える庭園のパノラマ!
フォトスポット情報 展示室内は撮影禁止ですが、このロビーから庭園を背景に写真を撮るのはOKです。着物を着て訪れている方も多く、とても絵になるスポットですよ。
庭園内には「弘仁亭」や「披錦斎」といった歴史ある茶室が点在しています。普段は中に入れませんが、趣のある建物の佇まいは、まるで京都の古寺を散歩しているような気分にさせてくれます。
カキツバタや紅葉など季節ごとの風景
根津美術館の庭園が最も輝くのは、何と言っても季節の花々が咲く時期です。
- 4月下旬〜5月中旬(カキツバタ): 国宝「燕子花図屏風」の展示に合わせて、庭園の池にもカキツバタが咲き乱れます。絵の中の世界と、本物の自然がリンクする体験は感動的です。
- 11月下旬〜12月上旬(紅葉): 庭園は高低差があるので、上から見下ろす紅葉と、下から見上げる紅葉の両方が楽しめます。特に茶室周辺のモミジは真っ赤に染まって圧巻です。
もちろん、新緑の季節の「青もみじ」も清々しくておすすめ。雨の日でさえ、石畳が濡れてしっとりとした風情が出るので、天気を気にせず楽しめるのも魅力の一つです。
庭園内のNEZUCAFEで楽しむカフェ
正直なところ、私が根津美術館に行く目的の半分くらいは、この「NEZUCAFÉ(ネズカフェ)」です。
庭園の中の森に埋もれるように建っていて、壁の三面がガラス張りになっています。まるで森の中でピクニックをしているような開放感なんです。メニューも本格的で、特に「ミートローフ」や、神戸の有名店のケーキなどが楽しめます。
注意点 ランチタイムやティータイムは非常に混み合います。展示を見る前にまずカフェに行って席を確保するか、時間を少しずらすのが賢い攻略法です。
木漏れ日の中でコーヒーを飲む時間は、何にも代えがたいリラックスタイムになりますよ。
美術館周辺のおすすめランチスポット
美術館の中のカフェも素敵ですが、せっかく南青山に来たなら周辺でランチを楽しむのも良いですよね。美術館から徒歩圏内には、おしゃれで美味しいお店がたくさんあります。
- CICADA(シカダ): 地中海料理のリゾート風レストラン。テラス席が最高に気持ちいいですが、予約は必須です。
- crisscross(クリスクロス): カジュアルにパンケーキやサンドイッチを楽しめるカフェ。一人でも入りやすい雰囲気です。
- L’AS(ラス): ちょっとリッチにフレンチを楽しみたいならここ。コスパ抜群のコース料理が人気です。
美術館で心の栄養補給をした後は、近くのレストランでお腹も満たして、完璧な休日プランを完成させちゃいましょう。
まとめ:根津美術館は庭園のみでも行く価値あり
最後に、改めて「根津美術館 庭園のみ」という検索をしているあなたへお伝えしたいことがあります。
確かに庭園だけのチケットはありません。でも、1,000円ちょっとの入館料で、「隈研吾建築の美しさ」「手入れの行き届いた日本庭園」「最高のロケーションのカフェ」をすべて体験できると考えれば、決して高くはないはずです。
美術品に詳しくなくても、ただあの空間に身を置くだけで心が洗われます。次の休日は、ぜひ根津美術館で、都会の喧騒を忘れるひとときを過ごしてみてくださいね。
根津美術館の情報
| 公式サイト | 根津美術館 |
| 住所 | 〒107-0062 東京都港区南青山6丁目5−1 |
| 営業時間 | 午前10時~午後5時(入館は4時30分まで) |
| 料金 | 入場料:特別展 オンライン日時指定予約 一般:1500円 学生【高校生以上】:1200円当日券(窓口販売) 一般:1600円 学生【高校生以上】:1300円入場料:企画展 オンライン日時指定予約 一般:1300円 学生【高校生以上】:1000円当日券(窓口販売) 一般:1400円 学生【高校生以上】:1100円 |
| 電話番号 | 0334002536 |
| 休館日はいつですか? | 毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は翌火曜日)と、展示替え期間中は休館いたします。 |