
愛媛県松山市にあるミウラート・ヴィレッジ(三浦美術館)は、三浦工業を中心とするミウラグループの創業者・三浦保が企画した私設美術館です。三浦保が生み出した陶板画のミウラートをはじめ、彫刻や絵画、工芸品などを楽しめるほか、年間を通してさまざまな企画展が開催されています。
ミウラート・ヴィレッジ(三浦美術館)へ行くなら、現在の展覧会や入館料、開館時間、休館日、所要時間、アクセス、駐車場なども気になりますよね。2026年10月は森本秀樹展の開催期間中で、通常の常設展示だけをイメージして行くのとは少し楽しみ方が違います。
また、屋内ギャラリーだけでなく、陶板画や彫刻が並ぶ屋外ギャラリー、美術館そのものの建築、四季を感じられる庭園も見どころです。この記事では、ミウラート・ヴィレッジ(三浦美術館)の作品や企画展、料金、営業時間、駐車場、JR堀江駅や伊予鉄バスからのアクセスまで、初めて訪れる方にも分かりやすく紹介します。
- 三浦保の陶板画ミウラートと主な収蔵作品
- 2026年10月に開催中の森本秀樹展
- 入館料金・開館時間・休館日と所要時間
- 無料駐車場・JR堀江駅・バスでのアクセス
ミウラート・ヴィレッジ(三浦美術館)とは?
ミウラート・ヴィレッジは、松山市北部の堀江町にある美術館です。大規模な公立美術館とは違い、三浦保という一人の実業家・芸術家の活動を起点として生まれたところに大きな特徴があります。
三浦保が生前に企画した美術館
ミウラート・ヴィレッジ(三浦美術館)は、ミウラグループ創業者の三浦保が生前に企画し、1998年に竣工した美術館です。
三浦保は1928年に愛媛県松山市で生まれ、事業家としてミウラグループを育てる一方、美術品の収集や創作活動にも力を注ぎました。
特に陶芸には本格的に取り組み、茶陶だけでなく、晩年には独自の陶板画制作へと進んでいます。
この陶板画が「ミウラート」と名付けられ、美術館の名称であるミウラート・ヴィレッジにもつながっています。
単に企業が収集した美術品を展示する施設ではなく、創業者自身が芸術家として作品を生み出していたという背景を知ってから見ると、美術館の印象も少し変わってくると思います。
名前にある「ミウラート」とは陶板画
初めて名前を見たときに「ミウラートって何だろう?」と思う方も多いかもしれません。
ミウラートとは、三浦保が晩年に到達した陶板画の世界を表す名称です。
陶板画は、焼き物の技術を使って板状の陶器に表現する芸術です。三浦保は陶芸や書など幅広い制作活動を行いましたが、とりわけ陶板画に力を注ぎました。
美術館では三浦保の陶板画を実際に見ることができるので、施設名の由来そのものを作品から感じられます。
ミウラート・ヴィレッジは「三浦美術館」とも呼ばれます。ミウラートという名称は、創設者・三浦保が制作した陶板画に由来しています。
屋外ギャラリーの陶板画が見どころ
ミウラート・ヴィレッジの特徴は、作品鑑賞が建物の中だけで終わらないことです。庭園にも作品が配置され、自然とアートを一緒に楽しめる空間になっています。
三浦保の陶板画11作品を常設展示
屋外ギャラリーには、三浦保が制作した11枚の陶板画が常設展示されています。
代表的な作品のひとつが「赤と黒Ⅳ」です。
さらに三浦保だけでなく、国内外の芸術家による陶板画や彫刻も庭園内に配置されています。
屋内の展示室で絵を見るのとは違い、作品の背景には空や木々があります。季節や天候によっても見え方が変わるのが面白いところですね。
私は美術館というと展示室を順番に歩くイメージが強いのですが、ここでは庭を散策すること自体が作品鑑賞につながっているように感じられます。
ストーンサークルも特徴的
庭園にはストーンサークルと呼ばれる特徴的な空間があります。
もともとは能舞台を設置する構想で設計されたステージで、周囲の陶板画や彫刻、木々とともに屋外ギャラリーを構成しています。
展示室だけを急いで見て帰ると、この屋外空間を見落としてしまうかもしれません。
天候が良ければ、ぜひ庭園までゆっくり歩いてみてください。
春は桜も楽しめる
庭園は季節によって表情が変わります。
特に春は隠れた桜の名所としても親しまれています。
過去には桜の時期に合わせたイベントも開催されており、アートと花見を一緒に楽しめるのが魅力です。
桜の開花時期はその年の気候によって変わりますが、春の松山旅行なら候補に入れてみるのもいいですね。
屋内ギャラリーは建築そのものにも注目
屋外だけでなく、屋内ギャラリーにもミウラート・ヴィレッジならではの特徴があります。展示作品を見るときは、建物の形や天井にも注目してみてください。
建築家・長谷川逸子が設計
ミウラート・ヴィレッジの建物は、建築家・長谷川逸子によって設計されました。
デザインのベースになっているのは、三浦保が好んでいた不等辺四角形です。
一般的な四角い展示室を並べた美術館とは違い、独特の形状を持つ空間になっています。
さらに奥の展示室へ進むほど天井が高くなる構成になっていて、展示作品だけでなく空間そのものにも変化があります。
屋外の陶板画、庭園、屋内ギャラリー、建築をひと続きで楽しめるのが、この美術館の大きな魅力です。
長谷川逸子と三浦保の合作もある
長谷川逸子は建物の設計だけに関わったわけではありません。
館内・庭園の常設作品には、長谷川逸子と三浦保による合作「空のかけら」もあります。
さらに美術館側面の陶板画も長谷川逸子が手がけています。
建築家と三浦保との関係を知ってから作品を見ると、建物と美術作品を完全に別々のものとして見るのではなく、ひとつの空間として楽しめるかなと思います。
どんな作品を所蔵している?
ミウラート・ヴィレッジのコレクションは、三浦保の陶板画だけではありません。古美術から現代美術まで、かなり幅広い作品が収蔵されています。
ネルソン・ドミンゲスや速水史朗の作品
常設展示作品には、キューバ出身の現代芸術家ネルソン・ドミンゲスによる陶板画「生命の光」があります。
ネルソン・ドミンゲスと三浦保は作品を通じて交流を深めた関係で、館内には油絵や絵皿なども収蔵されています。
香川県出身の彫刻家・速水史朗による「ながれのかたち」「ストーンサークルの中のうちゅう」なども見どころです。
また、愛媛県松山市出身でパリを拠点に活動する濱田亨の彫刻「思索(S-2-1)」などもあります。
印籠やギリシャ陶器まで収蔵
三浦保が収集した美術品の範囲はかなり広く、牧童蒔絵印籠、ローマングラス、ギリシャ陶器のピュクシスなども収蔵されています。
さらに安藤義茂、早川義孝、小堀進などの絵画作品もあります。
陶板画を中心とした現代的な美術館という印象だけで訪れると、コレクションの幅広さに驚くかもしれません。
収蔵作品のすべてが常時展示されているわけではありません。収蔵品はM.コレクション展などで公開されるため、特定の作品を目的に訪れる場合は開催中の展覧会を確認しておきましょう。
2026年10月は森本秀樹展を開催
ミウラート・ヴィレッジでは年間を通して企画展が行われています。2026年10月に訪れる場合は、宇和島市出身の画家・森本秀樹の展覧会を見ることができます。
森本秀樹展「精霊の気配-宇和島-」
2026年8月23日から11月1日までは、「森本秀樹展 精霊の気配-宇和島-」が開催されています。
森本秀樹は1951年に愛媛県宇和島市で生まれた画家です。
幼少期には、同じ宇和島出身のシュルレアリスム画家・三輪田俊助のもとに出入りし、その後、武蔵野美術短期大学油絵科で学びました。
民俗学者・宮本常一の影響も受けながら、自分の足で土地を歩き、そこに暮らす人々や故郷・宇和島の記憶を作品にしてきた作家です。
初期作品から新作まで展示
今回の展覧会では、森本秀樹が抽象と具象を行き来していた初期作品から、宇和島の原風景、そして「精霊の気配」をテーマとした新作までが紹介されています。
森本秀樹は2016年にもミウラート・ヴィレッジで「民の景-宇和島-」を開催しており、今回はそれから10年という節目の展覧会です。
宇和島という土地の記憶や人々の暮らしが、長い時間を経てどのように作品へ変わっていったのかを見ることができます。
宇和島そのものにも興味がある方は、にほん旅さんぽの宇和島城の見どころと伊達家の歴史も合わせて読むと、土地の背景をイメージしやすいと思います。
2026年の年間スケジュール
ミウラート・ヴィレッジは、ひとつの常設展を年間通して見せるタイプの美術館ではありません。訪問する季節によって展示が大きく変わるので、年間スケジュールを確認しておくと安心です。
年間を通してさまざまな企画展を開催
2026年には、えひめ工芸作家展、三浦保・昭子めおと展、大森浩平展、森本秀樹展、濱田亨近作展などが組まれています。
| 開催期間 | 展覧会 |
|---|---|
| 2026年3月4日~5月10日 | 20周年記念企画 第1期 第20回えひめ工芸作家展 |
| 2026年5月17日~6月14日 | 三浦保・昭子 めおと展~愛と信が織りなす世界 |
| 2026年6月21日~8月2日 | 驚愕の鉛筆画 大森浩平展 |
| 2026年8月23日~11月1日 | 森本秀樹展 精霊の気配-宇和島- |
| 2026年11月15日~2027年1月24日 | 濱田亨 近作展 |
展覧会と展覧会の間には展示替え休館が入ることがあります。
年間スケジュール自体も変更される場合があるので、旅行日が決まったら最新情報を確認してください。
ミウラート・ヴィレッジの入館料金
ミウラート・ヴィレッジでは、展覧会によって入館料金が変わります。「美術館の料金はいくら」と一律に覚えるのではなく、訪問日に開催されている展覧会の料金を確認するのが確実です。
森本秀樹展は一般800円
2026年10月に開催中の森本秀樹展は、一般800円、高校生・大学生400円、中学生以下無料です。
65歳以上は証明書などの提示で600円、障がい者は証明書などの提示により本人と介護者が600円となります。
| 区分 | 森本秀樹展の入館料 |
|---|---|
| 一般 | 800円 |
| 高校生・大学生 | 400円 |
| 中学生以下 | 無料 |
| 65歳以上 | 600円(証明書等の提示が必要) |
| 障がい者・介護者 | 各600円(証明書等の提示が必要) |
例えば2026年5月に開催された「三浦保・昭子 めおと展」は入場無料だった一方、大森浩平展は一般800円でした。
企画展によって料金が変わる美術館だと覚えておくと分かりやすいですね。
開館時間と休館日は?
基本となる開館時間と休館日は決まっていますが、展示替え期間にはまとまった休館日が設定されます。遠方から訪れる場合は特に注意したいポイントです。
開館時間は9時30分から17時
通常の開館時間は9時30分~17時です。
最終入館は16時30分となっています。
庭園の屋外作品までゆっくり見たい場合は、閉館間際ではなく少し早めに入館するのがおすすめです。
月曜日・火曜日が基本の休館日
基本の休館日は月曜日・火曜日です。
ただし、月曜日・火曜日が祝日の場合は開館します。
このほか、展覧会の入れ替え期間と年末年始も休館です。
2026年にも展覧会と展覧会の間に数日から数週間の展示替え休館が設定されています。
ミウラート・ヴィレッジは展示替えによる休館期間があります。通常の月・火曜日だけを確認するのではなく、訪問前に開催中の展覧会と展示替え日程の両方を確認してください。
所要時間はどのくらい?
巨大な美術館ではないため、短時間でも鑑賞できます。ただし、企画展だけを見るか、屋外ギャラリーや庭園、建築まで見るかによって必要な時間は変わります。
45分~1時間30分ほどを目安に
屋内の企画展と屋外ギャラリーをひと通り見るなら、45分~1時間30分程度を一般的な目安にすると予定を組みやすいと思います。
作品を一つずつじっくり見る方なら、もう少し余裕を取ってもいいでしょう。
逆に企画展を中心に見るだけなら、1時間以内でも回りやすい規模です。
春の桜など庭園の景観も楽しむ時期には、散策時間を含めて長めに考えておくのがおすすめです。
所要時間は鑑賞スタイルや企画展の展示数によって変わります。時間に余裕があるなら、屋内ギャラリーだけでなく屋外の陶板画や彫刻まで巡ってみてください。
駐車場は無料で利用できる
松山市中心部から少し離れているため、車で訪れる方も多い美術館です。敷地には来館者用の駐車場があります。
通常駐車場は30台
ミウラート・ヴィレッジには30台分の駐車場があります。
通常の来館ではこの駐車場を利用できます。
企画展のイベント日や桜の時期などは混雑する可能性があるので、時間に余裕を持って訪れると安心です。
土・日・祝日は臨時駐車場も利用可能
土曜日・日曜日・祝日には、三浦工業福角駐車場の臨時駐車場約250台も利用できます。
大きな展覧会やイベント開催時には、現地スタッフの案内や駐車場表示を確認してください。
駐車場所や利用条件がイベントによって変更される可能性もあります。
ミウラート・ヴィレッジへのアクセス
車だけでなくJRや路線バスでも訪れることができます。ただし駅やバス停の目の前ではないため、公共交通機関を利用する場合は徒歩時間も含めて計画しましょう。
JR堀江駅から徒歩約20分
JRを利用する場合は、予讃線の堀江駅から徒歩約20分が目安です。
松山駅方面から鉄道で移動できるので、車を使わない旅行でも訪問できます。
ただし真夏や雨の日は20分歩く負担が大きくなることもあります。季節や天候も考えて移動方法を選びたいですね。
伊予鉄バス「内宮」から徒歩約15分
路線バスの場合は、伊予鉄バス北条線の内宮バス停から徒歩約15分です。
バスの本数や時刻は曜日によって変わる可能性があるため、公共交通機関を利用する場合は往路だけでなく帰りの時刻も確認しておくと安心です。
松山ICから約16km
車では松山ICから約16kmです。
松山空港からは約11km、今治ICからは約35kmとなっています。
松山市街地の観光と組み合わせることもできますし、松山から今治方面へ移動する途中に立ち寄るルートも考えやすい場所です。
松山観光と組み合わせるのもおすすめ
ミウラート・ヴィレッジだけで一日を使うというより、松山市内の観光スポットと組み合わせると旅行プランを作りやすいです。
松山城や市街地観光と合わせやすい
松山を代表する観光地といえば松山城です。
現存12天守のひとつである松山城と現代アートを楽しめるミウラート・ヴィレッジでは、まったく違う松山の魅力に触れられます。
初めて松山城へ行く方は、松山城ロープウェイの料金や営業時間も旅行計画の参考にしてみてください。
愛媛旅行全体の行き先を考えている方なら、愛媛県のおすすめ観光スポットも合わせて見るとルートを組みやすいと思います。
ミウラート・ヴィレッジは庭園まで歩いて楽しみたい美術館
ミウラート・ヴィレッジ(三浦美術館)は、ミウラグループ創業者・三浦保の芸術への思いから生まれた美術館です。
三浦保が独自に取り組んだ陶板画ミウラートをはじめ、ネルソン・ドミンゲス、速水史朗、濱田亨などの作品、さらに印籠やローマングラス、ギリシャ陶器まで幅広いコレクションを収蔵しています。
そして私が面白いと思うのは、屋内展示だけで完結しないところです。
長谷川逸子が設計した建築、陶板画と彫刻が並ぶ屋外ギャラリー、ストーンサークル、四季によって表情を変える庭園まで含めて、ひとつの美術館として楽しめます。
2026年10月は「森本秀樹展 精霊の気配-宇和島-」を開催中で、会期は11月1日までです。企画展によって入館料金が変わり、展示替え期間には休館するため、旅行前には開催スケジュールを確認しておきましょう。
料金、開館時間、休館日、展覧会、駐車場、交通機関などは今後変更される可能性があります。記事内の料金や所要時間はあくまで一般的な目安として考え、正確な情報は公式サイトをご確認ください。
移動や鑑賞時の安全、健康面などについて個別の事情がある場合は無理のない計画を立て、判断に迷う場合は最終的な判断を専門家にご相談ください。
ミウラート・ヴィレッジ(三浦美術館)の基本情報
| 住所 | 愛媛県松山市堀江町1165-1 |
|---|---|
| 電話番号 | 089-978-6838 |
| 営業時間 | 9:30~17:00(入館16:45までを基本) |
| 定休日 | 月・火曜日(祝日等は展覧会日程を確認) |
| 駐車場 | あり |
| アクセス | JR堀江駅から徒歩・車利用 |
ミウラート・ヴィレッジ(三浦美術館)の場所
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